東京・金沢で日本初の本格的回顧展「トーマス・ルフ展 / THOMAS RUFF」

展覧会ニュース

【東京23区】竹橋の東京国立近代美術館では、来週から現代ドイツを代表する写真家トーマス・ルフ(1958-)の回顧展「トーマス・ルフ展」が開催されます。会期は、2016年8月30日(火)〜11月13日(日)まで。本格的な日本国内での回顧展は今回初めてだそうです。*こちらの会期後、石川県の金沢21世紀美術館でも開催。

*東京展の会期は終了しております。

IMG_7774 Thomas Ruff

視覚や認識に深く組みこまれた写真というメディア

友人をモデルに撮影した顔写真を、高さ2メートルを超える大判サイズに引き伸ばした初期の話題作「Porträts(ポートレート)」をはじめ、NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙探査機が撮影した画像を素材にした「cassini(カッシーニ)」「ma.r.s.」など、特定のコンセプトに沿って制作された全18シリーズの作品が一堂に会する。(WEDGE Infinityより

 東京会場約125点、金沢会場約160点の作品で構成。

トーマス・ルフ(Salvador Dali)

1958-
ドイツ、ツェル・アム・ハルマースバッハ生まれ。

1977年から85年までデュッセルドルフ芸術アカデミーでベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻のもとで写真を学び、ドイツ人家庭の典型的な室内風景を撮り続けた「Interieurs(室内)」シリーズを皮切りに、友人たちの肖像を巨大なサイズに引き伸ばした「Porträts(ポートレート)」で大きな注目を集めました。以来、建築、都市風景、ヌード、天体などさまざまなテーマで作品を制作し、明確なコンセプトに基づいたシリーズとして展開しています。(公式サイトより

 トーマス・シュトゥルート(NAVER まとめ)、アンドレアス・グルスキー(NAVER まとめ*近年、新国立美術館でも展覧会が開催されましたね。)らとともにデュッセルドルフ美術アカデミーでベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻に学んだいわゆる「ベッヒャー派」とも言われ、1990年代以降の現代の写真表現をリードしてきた存在。

1990年代以降は写真作品にデジタル処理を導入するとともに、インターネット上に氾濫する画像にマニピュレーションを加えた「nudes」「jpeg」といったシリーズ、あるいは探査機がとらえた火星などの天文写真に加工を施す「cassini」「ma.r.s.」など、他者が撮影した写真を素材としてイメージそのものの再構築を試みます。(公式サイトより

 今回の展覧会で出品される主なシリーズの詳細は、東京国立近代美術館サイト上でもそれぞれのシリーズについて紹介されております。コチラをどうぞ。

最新作「press++」シリーズも公開

ある新聞社のプレス写真アーカイヴを入手したことから着想された「press++」。かつてのメディア空間で使用されていた紙焼写真とそれにともなう文字情報を素材に生まれた最新作です。(公式サイトより

 読売新聞社から提供されたプレス写真を素材として使用され、今回世界初公開となる作品も発表とのこと。

インフォメーション

会場名:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1

ちなみに…
 次の金沢展のスケジュールは以下の通りです。
会場名:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
会期:2016年12月10日(土)~2017年3月12日(日)

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