破天荒の浮世絵師・歌川国芳の“武者絵”にクローズアップ!「国芳ヒーローズ ~ 水滸伝豪傑勢揃」

展覧会ニュース

【東京23区】本日から原宿の太田記念美術館では、幕末の浮世絵師・歌川国芳(1797-1861)の展覧会「国芳ヒーローズ~水滸伝豪傑勢揃」が開催されました。会期は、2016年10月30日(日)まで。*こちらの会期は、前後期で分かれていて、前期は9月3日(土)~9月27日(火)、後期は10月1日(土)~10月30日(日)。前後期で展示替えがあります。

*こちらの展覧会は会期が終了しております。

Moriya Pursuing Prince Shotoku who Disappears into a Tree LACMA

武者絵の国芳

近年、歌川国芳(1797~1861)は展覧会でも多く取り上げられ、現代人に最も人気のある浮世絵師の1人となっています。その魅力については「奇想」や「ユーモア」といった言葉で語られることが多いのですが、実は国芳の最初のヒット作は「ワイルド」で「カッコイイ」武者絵でした。その作品こそが《通俗水滸伝豪傑百八人之(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんの)一個(ひとり)(一人)》。当時の日本においても知られていた中国の小説「水滸伝」を題材に、国芳が力強くもエキゾチックな異国のヒーローたちを躍動感あふれる姿で活写したものです。国芳渾身の武者絵はたちまち評判を得、その人気ぶりは彫り物(刺青)ブームを起こすほどでした。国芳はこの成功を足がかりに「武者絵の国芳」と呼ばれるほどの地位を築いていくことになったのです。(美術館サイトより

 本展では、武者絵の傑作「通俗水滸伝」シリーズのほぼ全点(74図のうち、73図。)に加え、国芳が手がけた「水滸伝」に関連する多彩な作品も展示。

多彩な水滸伝

 先ほど言った多彩な作品には、「水滸伝」に関するパロディ化した作品、多彩なアレンジ作品が登場。

ヒット作が誕生すると関連商品が売り出されるのは世の常。国芳も《通俗水滸伝》が成功すると、関係する作品を次々と世に送り出しました。子供むけの双六や豪傑をパロディ化したもの、女性を水滸伝の豪傑になぞらえた美人画、さらには登場人物を日本の英雄とした武者絵など。国芳は豊かな発想力を武器に水滸伝の世界を広げていったのです。(美術館サイトより

インフォメーション

会場名:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10

美術館サイト

そして、愛知県では…
ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」
会期:2016年9月10日(土)~12月11日(日)まで

初心者から通まで

初代歌川豊国の門下でしのぎを削り、江戸後期から幕末にかけて浮世絵界を牽引した国芳(1797~1861)と国貞(1786~1864)。江戸ッ子気質で職人肌な国芳に対し柔和温順な国貞と正反対の性格であった2人は、よきライバルとして刺激し合いながらそれぞれ個性的な表現を確立していきました。(美術館サイトより

 Bunkamura ザ・ミュージアム(東京)、神戸市立博物館でも開催された巡回展。
ボストン美術館所蔵の14,000枚を超える国芳、国貞の浮世絵から、厳選した170件が展示。


 展示構成は、「一幕目」「二幕目」に分かれ、それぞれ5つと8つの章で構成。「俺たちの国芳 わたしの国貞」展での「国芳の武者絵」については、「一幕目」5章「天下無双武者絵」(サムライウォリアー)でご紹介のようです。

インフォメーション

会場名:名古屋ボストン美術館
住所:愛知県名古屋市中区金山町1-1-1

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