神奈川県立近代美術館・鎌倉別館、改修前の最後の展覧会「松本竣介 創造の原点」

展覧会ニュース

【神奈川県】昭和前期の日本美術界に大きな足跡を残し、36歳で夭折した画家・松本竣介(まつもと しゅんすけ、1912~1948)の展覧会「松本竣介 創造の原点」が神奈川県立近代美術館の鎌倉別館にて開催されました。会期は、2016年10月8日(土)~12月25日(日)まで。

*こちらの展覧会は終了しております。

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via:(亜顎十郎)

不世出の才人

1948年6月、松本竣介は病に倒れ36歳という若さで世を去りました。
東京に生まれ盛岡で少年時代を過ごした竣介は、戦前から活動を開始し、戦中には麻生三郎、靉光、寺田政明らと「新人画会」を結成。困難な時代においても自由な個の表現者であろうとする姿勢を貫きました。その彼の死から10年後の1958年、神奈川県立近代美術館では「松本竣介・島崎鶏二展」を開催しました。それが公立の美術館で松本竣介の作品がまとめて展示された初めての展覧会でした。(美術館サイトより

 今回は、2012年に同館生誕100年を記念して、葉山館で大規模な回顧展(葉山館の当時の展覧会紹介ページ)を機に新たに発見された《聖橋風景》(プレスリリース2ページ目に掲載)を含む油彩、素描とあわせて紹介。また同作家と関わりの深い作家の作品も展示。


 俳優の寺田農氏は、「新人画会」結成時に同行した画家・寺田政明(Wikipediaページ)のご長男。講演は、「連続講演会」の第2回 11月5日(土)。詳細チラシは、美術館サイトよりコチラをどうぞ。(pdfデータ)。第4回 11月26日(土)には、小説家の天童荒太氏が講演。

松本竣介(まつもとしゅんすけ)

明治45年(1912)-昭和23年(1948)
東京に生まれ。同地で没。

都会の風景やそこに生きる人びとを、理知的な画風。
戦時中、軍部による美術への干渉に抗議して、雑誌『みづゑ』に「生きてゐる画家」という文章を発表したことはよく知られている。(ギャラリーボヤージュサイトより

 1968年に旧鎌倉館の一室を「松本竣介記念室」として公開し、展示室の一部を「松本竣介コーナー」として展示替えしながら作品を紹介こともあったそうです。

 近年、東京国立近代美術館で開催された「奈良美智がえらぶMOMATコレクション 近代風景 〜人と景色、そのまにまに〜」では、松本竣介作品では《Y市の橋》(1943年)が取り上げられましたね。(奈良美智がセレクトする近代日本の人と景色。カーサ ブルータス

インフォメーション

会場名:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1

ちなみに…
 「神奈川県立近代美術館 鎌倉」は今年の初め閉館しましたが(NHK「日曜美術館」でも取り上げられましたが)、同館の「神奈川県立近代美術館 鎌倉別館」この会期後、改修工事のためしばらく休館されるそうです。

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