他に類をみない信楽の土。特別展「奇跡の土-信楽焼をめぐる三つの景色」

展覧会ニュース

【滋賀県】滋賀県立陶芸の森では、開設30周年を記念する特別展「奇跡の土-信楽焼をめぐる三つの景色」が開催されます。会期は2020年10月3日(土)から12月13日(日)まで。3つの景色「日本六古窯と信楽焼の景色」、「信楽焼とアメリカ陶芸」、「信楽・焼き締めの今」から焼締陶器を見つめた展覧会です。

*こちらの展覧会は会期が終了しております。

奇跡の土-信楽焼をめぐる三つの景色01

「奇跡の土」から生み出された信楽焼の魅力を再発見

やきものには、窯で焼成する際の土と炎の作用により、素地の色や風合いが変化する「窯変(ようへん)」が現れます。なかでも薪窯焼成がつくりだす焼締陶器ならではの窯変は、日本人独特の感性によって「景色」と呼ばれ、愛好者たちの鑑賞の的となってきました。(滋賀県立陶芸の森サイトより

独特の窯変が得られる信楽の土は、他に類をみない「奇跡の土」と言われています。信楽地域の古琵琶湖層群からとれる花崗岩由来の白土は長石や石英を多量に含み、コシが強く焼成するとざっくりとした質感と温かみのある色合いが生まれます。現在、信楽では様々な技法が用いられていますが、釉薬を施さない中世以来の「焼締陶器(やきしめとうき)」は、最も信楽の土の魅力を示すやきものといえるでしょう。(滋賀県立陶芸の森サイトより

奇跡の土-信楽焼をめぐる三つの景色02


1つ目の景色では、歴史と風土に育まれながら中世からつくり続けてきた、信楽・瀬戸・常滑・越前・備前・丹波の「日本六古窯」に注目。2つ目の景色からは信楽の焼締陶器とアメリカとの交流史、そして3つ目は新たな焼締めを信楽で探究している現代作家を紹介。

展示構成

◆第1の景色「日本六古窯と信楽焼の景色」
瀬戸・常滑・越前・備前・丹波・信楽の土の特質と歴史に注目しながら、中世から近世初頭にかけての壺、甕、茶陶などの名品を紹介。
◆第2の景色「信楽焼とアメリカ陶芸」
・アメリカの主要美術館所蔵の古信楽(写真パネルによる紹介)
スミソニアン財団フリーア美術館、ブルックリン美術館、メトロポリタン美術館、ミシガン大学美術館他。
・信楽焼を通じた日本とアメリカ作家の交流
(ガーリー・モーラ、ロブ・バーナード、大谷司朗(無限)、神山易久、ピーター・ヴォーコス、ケネス・プライス)。
・陶芸の森創作研修館で薪窯制作したアメリカ作家
(ピーター・ヴォーコス、ジャック・トロイ、ケン・ファーガソン、トシコ・タカエズ)。
◆第3の景色「信楽・焼締めの今」
焼締作品を制作する信楽作家の現在、「これから」を展望。
篠原 希、澤 清嗣、澤 克典、古谷 和也、迫 能弘、保井 可愛、神﨑 秀策、杉本 祐、飯山 園子、荒川 智、小牧 鉄平、髙橋 美子、古谷 道生、奥田博土、藤本 秀、上田直方(六代)、谷 穹(順不同)。

インフォメーション

会場名:滋賀県立陶芸の森 陶芸館
住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7
会期:2020年10月3日(土)~12月13日(日)(62日間)
休館日:毎週月曜日 (11月23日(月・祝)は開館、翌24日(火)振替休館)
入館料:一般 700円(560円)/高大生 520円(420円)/中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
主催:滋賀県立陶芸の森、京都新聞
後援:滋賀県教育委員会、甲賀市、NHK大津放送局
助成:一般財団法人 地域創造

美術館サイト

ちなみに…
関連行事として、
ギャラリートーク 10月25日(日) ・11月22日(日) 各日とも13:30~
「薪窯の魅力を語る会×薪窯ワークショップ」 10月23日(金)・10月24日(土) も開催。

タイトルとURLをコピーしました