静の中に潜められる動のエネルギーの系譜。「静中動:韓国のスピリットをたどる―開かれた陶のアート」

静中動:韓国のスピリットをたどる―開かれた陶のアートf 展覧会ニュース

【滋賀県】滋賀県立陶芸の森では、特別展「静中動:韓国のスピリットをたどる―開かれた陶のアート」が開催中です。会期は12月18日(日)まで。陶芸作品を中心に、高麗や朝鮮時代の作品から、著名な李禹煥、李承煕の作品、または現代の実験的アーティストによる新たな表現など、多様に展開される韓国アートをご紹介。

*こちらの展覧会は会期が終了しております。

静中動:韓国のスピリットをたどる―開かれた陶のアートf

「静・中・動」の視点から伝統を踏まえた韓国アート

激変する歴史の中で他文化と交流しながら、独創的な世界観を生み出した韓国アート界は、静の中に潜められる動のエネルギー、「静中の動」の精神が垣間見える。とりわけ、人・文化の交流を通じた変容によって新たな美が生まれる一方、その動きの中で相対的に浮かび上がるアイデンティティや、変容の動きのなかでも変わらない伝統の精神性なども根底にうかがえる。(滋賀県立陶芸の森サイトより

その精神性の一つの代表例として挙げられるのが、朝鮮白磁の「満月壺(MOON JAR)」である。この満月壺は近年ジャンルを問わず、韓国のアーティストたちに通底する美・文化のキーワードとしてたびたび登場する。(滋賀県立陶芸の森サイトより

静中動:韓国のスピリットをたどる―開かれた陶のアート

展示構成

序章「精神性の根源」: 時を越えて見出されるもの
この章では、古くから暮らしと結びついていた「甕器」(オンギ)から「青磁」、「粉青沙器」、「白磁」まで韓国を代表する伝統的なやきものと1970年代の韓国風景写真と併せて紹介。
第1章「静」: 静に潜められた動のエネルギー
この章では、伝統の継承と現代化を試みる現代作家10名の代表的な作品を紹介。
第2章「中:関係性」 ― 物と空間、絵画と立体、韓国と他国
この章では、国内外で注目されている「もの派」の理論的支柱である李禹煥、平面と立体の中間的な存在で新たな陶芸を拓いた李承煕の作品を通じて、「やき・〈もの〉」という存在について問いかける。
第3章「動」- 動きの中で浮かび上がるアイデンティティ
この章では、国や文化圏を越えた交流の中で作家が獲得した新たな表現手段により、相対的に浮かび上がるアイデンティティに着目。
第4章「静中動をこえて: いま、ここに」- 同時代の動きの中で
この章では、同時代の動向に注目し、国内外で活動している5人の作家を紹介。
以上の全5章の構成、計約130点の作品が展示されます。

インフォメーション

会場名:滋賀県立陶芸の森 陶芸館 展示室
住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7
期間:2022年09月17日(土)~2022年12月18日(日)
休館日:月曜日(9/19、10/10(祝)は開館し、翌日に振替休館)
入館料:一般:750円(600円)/高大生:560円(450円)/中学生以下 無料
*( )内は20名以上の団体料金
主催:滋賀県立陶芸の森、京都新聞
監修:東京藝術大学美術学部 教授 片山まび氏
後援・協力:後援:駐日韓国文化院、滋賀県教育委員会、甲賀市、NHK大津放送局
協力:甲賀市国際交流協会、在日本大韓民国婦人会滋賀県地方本部、京セラ株式会社
協賛・助成:協賛:山田牧場
助成:

美術館サイト

ちなみに…
会期中のイベントも開催されます。
(1)同展監修者の片山まび氏(東京藝術大学美術学部教授)のスペシャル・トーク + アーティスト・トーク
*参加費無料、要事前申込
・日時:11月6日(日)13時~15時30分
・場所:滋賀県立陶芸の森 信楽産業展示館 ホール

(2)出品作家・河明求氏の野焼きイベント「未来へのおくりもの-はにわメッセンジャー」
参加者の完成作を作家の作品と併せて展示予定
制作 :8月6日(土) /焼成:8月21日(日)
*協力:世界にひとつの宝物づくり実行委員会

(3)韓国の食と器:キムチとオンギ
1.オリジナルのキムチ壺づくり
・日程と場所:10月9日(日)
・講師:玄尚哲(出品作家/信楽在住の韓国人陶芸家)
2.キムチを漬けてみよう!*要事前申込
・日程:11月26日(土)
・場所: 一般社団法人シガラキ・シェア・スタジオ
・講師:李 美姫(在日本大韓民国婦人会 滋賀県地方本部 会長)
特別協力:在日本大韓民国婦人会 滋賀県地方本部、甲賀市国際交流協会、しがらきマルシェ

(4)ギャラリートーク(学芸員による展示解説)
・日時:9月25日(日)、10月23日(日)、11月20日(日)いずれも13:30~

(5)地元企業協賛企画 山田牧場 ポップアップショップ!
自慢の牛乳を使用した商品を陶芸館前にて販売。
・開催日:会期中の土曜日・日曜日・祝日 (雨天中止)
また…
同展と同時期に「朝鮮の工芸」をテーマにした展覧会が同時に開催。
・日本民藝館(東京)
「柳宗悦と朝鮮工芸 陶磁器の美に導かれて」
(2022年9月1日-11月23日)

美術館サイトより

・韓国文化院ギャラリーMI(東京)
『朝鮮とその藝術』刊行100周年記念
柳宗悦の心と眼 ―日本民藝館所蔵 朝鮮関連資料をめぐって―
(2022年9月14日-10月1日)

美術館サイトより

タイトルとURLをコピーしました